オフィス移転や社内のイメージチェンジを考えている企業と、デザイン会社をマッチングさせるサイト。

移転・引っ越し

オフィス移転に最適のタイミングと時期を決めたらやるべき準備

オフィスの移転は多大な労力と費用がかかります。だからこそ、どのタイミングで移転するのかをしっかり見極め、その時期に向けて着実に準備を進めていく必要があります。

自社の繁忙期を避けてスケジュールを組むとともに、何をいつまでに進めればいいのかということを考えて準備をしていきます。

そこで今回は、オフィスを移転するタイミングの決め方と、それに向けた準備の仕方について解説します。

オフィス移転に最適なタイミングを決める

オフィスを移転するには適したタイミング、最適な時期というものがあります。そのポイントは仕事の繁忙期を避け、かつ、費用もかさまない時期を選ぶということです。

時期を間違えると余計な費用がかかり、通常業務にも影響が出てくるので気をつけましょう。

移転を検討する、最適なタイミング

まず、移転を検討し始めるタイミングです。

オフィスの賃貸契約は2年更新が多いと思いますが。次回の更新時期にそのまま更新をするか、それとも違うオフィスに移るかを検討するには、更新まで残り1年というところが妥当なタイミングでしょう。

というのも、オフィスの賃貸契約解除には解約予告期間というものがあり、いきなり「来月移転します」ということはできないからです。

また、規模が大きいほど事前準備にも時間がかかりますから、1年は余裕を見て移転するべきか否かの検討を始めましょう。

移転するきっかけとしては、

  • 人が増えてきて1人あたりの面積が狭くなってきた
  • さらに増員する計画がある
  • 人員整理をして人が減った
  • オフィスの周辺環境の変化
  • もっといい立地に移転したい
  • 求人を出しても人が集まらない
  • ビルの管理体制に不満がある

などの理由もあるでしょう。

いずれにしても移転をしたいと思う時期の1年前くらいから検討を始めます。

移転の繁忙期を避ける

一般の引越しの繁忙期は3月ですね。4月から新生活を始める人が多いからです。

オフィスの場合は、年に2回繁忙期があり、それが3月と9〜10月前後です。

これは、3月に決算が終わった後から1年後の移転を検討し始めるところが多いこと、9〜10月に多いのは、年内に移転を済ませてしまって年明けから新しいオフィスで始動したい、と思う企業が多いからだと考えられています。

そして、意外にも多いのが5月なのです。

4月に新入社員を迎え、研修なども済んで会社の体制が落ち着いてくることと、大型連休があるのでその間に移転作業をしやすいためです。

つまり、これらの時期は避けるのがベストです。「移転の繁忙期」にオフィスの引越しをすると、当然費用も高めになってしまいますから、他の時期に移転していればもっと安く済んだのに、と後悔することになってしまいます。

引っ越しが少ない時期を狙う

では引越しが少ない時期があるのかというと、それは繁忙期以外のところを狙うということになります。

6〜8月の夏の間はオフィス移転が少ない時期なので、引越しの閑散期。

物件も見つけやすくなりますし、引越し費用も安く上がる可能性があります。

オフィス移転のための事前準備の大まかな流れ

オフィスの移転にはとにかく時間と手間がかかります。ですからスムーズに進めていくためには事前準備がとても大事です。

いざ移転作業を始める前に、どんなことを準備しておかなくてはいけないのか、それをしっかり頭に入れた上で行動していきましょう。

ポイントは、

  • いつこのオフィスを出るのか
  • 新しいオフィスはいつから使えるようになるのか
  • その間の時間はどのくらいあるか

これを大まかに考えてから細かい作業を練っていきます。

物件探しから移転まで半年以上かかることを考慮する

オフィスの物件はそれほど簡単に見つかりません。

  • 物件探しから契約まで:3〜4ヶ月
  • 解約予告
  • 引越しの準備:1〜2ヶ月
  • 引越し作業と原状回復工事:1ヶ月

だいたいこのくらいの期間がかかります。つまり、物件を探し始めてから今のオフィスを出るまでには半年以上かかると考えておいてください。

準備を始める時期

繁忙期を避けて夏にオフィス移転をするならば、冬ごろから準備を始めていきます。

移転の時期をまず決めて、そこから逆算して準備を始める時期を決めましょう。

移転計画を立てる前に目的を明確にする

移転の作業はとても大変なので、理想に近い物件を探し、みんなに協力してもらいながら作業を進めていくためには、まず移転する目的を明確にすることが大切です。

  • 賃料が値上げされる予定なので少しでも安いところを探す
  • 今のオフィスが手狭になってきたので広いオフィスを探す
  • 近くに娯楽施設ができてしまい周辺環境が良くないのでもっと環境の良いところを探す
  • 通勤が不便なので駅から近いところを探す

オフィスを移転する目的によってどんな物件を探すのかが変わってくるので、新しいオフィスに求める条件に優先順位をつけるためにも、移転の目的をはっきりさせておきましょう。

今の賃貸契約書を確認する

だいたいこんな物件が理想だなということがわかってきたところで、今の賃貸契約書を細かく確認しておきます。

  • 特約条項の確認
  • 解約予告期間の確認
  • 原状回復工事の指定業者の有無
  • 敷金の返還時期
いざ移転しようとした時に契約に引っかかって作業がストップするのを避けるためにも、物件探しの前に契約書をしっかり確認しておいてください。

これも大事な事前準備です。

物件探しをしてから解約予告

いよいよ物件探しに入っていきます。

一旦解約予告を通知してしまうと、たとえ物件が決まっていなくても退去しなくてはならなくなるので、めぼしいところを探してから解約予告を出した方が良いでしょう。

もし8月に移転するとして、解約予告期間が3ヶ月なら遅くとも4〜5月、6ヶ月なら1〜2月には物件の目星をつけておきたいところです。

オフィスの規模が大きくなるほどオーナーとのやりとりにも時間がかかるので、早めに動くことが大切です。

資金の計画も立てる

物件探しと並行して資金の計画をしっかり立ててください。オフィスの移転にかかる費用は、引越し費用だけではありません。

  • 新オフィスの敷金(6〜12ヶ月分)
  • 新オフィスの内装費
  • オフィス家具、備品の購入費
  • 旧オフィスの原状回復工事費

旧オフィスの敷金は、賃貸契約が終了して移転してから返還されるものです。そのお金は新オフィスで使う費用としてはあてにできないので、敷金は二重に必要になってきます。

また、オフィス家具など今あるものが使えれば良いのですが、移転するということはレイアウトも大きく変わる可能性がありますよね。

そうなると使えないものも出てきますし、新たに購入しなければならないものもたくさんあるでしょう。

実際にどのくらいの費用がかかるのか、しっかりと資金計画を立てておかないと、移転の作業を進めていく中で「資金が足りない!」なんてことにもなりかねません。

それでは移転自体に支障が出てしまいますから、資金計画は念入りに立てましょう。

旧オフィスでやるべき移転の事前準備

旧オフィスは引っ越して終わり、ではなくて、原状回復をしなければなりません。

原状回復工事の確認

原状回復工事の指定業者が決まっていればいいのですが、決まっていない場合には自社で手配しなくてはなりません。

  • 業者に見積もりを出す
  • 業者を決める
  • 工事スケジュールの確認

などの準備が必要です。

工事は通常1〜2ヶ月かかりますから、明け渡しをする予定の2ヶ月くらい前には工事の発注をしておきたいところです。

新オフィスでやるべき事前準備

新オフィスにスムーズに移転するために必要な事前準備にはこのようなものがあります。

入居時期の確認

実際にいつ入居できるのか、その時期は物件探しの段階でしっかり確認をしておいてください。

旧オフィスを解約するまでに入居できないと困ってしまいます。

オフィスレイアウトのプランを立てる

ここが一番重要!オフィスのレイアウトです。

  • 必要なスペースの洗い出し
  • ゾーニング計画
  • 動線計画
  • 企業のブランディング

などを考えながら進めていきます。

執務室以外にミーティングスペースやリフレッシュスペースなど新しく作りたいと思っているエリアもあるでしょう。

使いづらかったオフィスの動線を見直して快適に仕事ができる配置を考えたり、企業のブランディングにも一役買ってくれるような魅力的なレイアウトにしたいものです。

ここは自社の従業員だけでは難しい部分なので、専門の業者を入れつつ、理想のオフィスを叶えるための計画を立てていきます。

内装工事のスケジュールも考え、遅くとも移転の4ヶ月くらい前までにはレイアウトを決めておきましょう。

オフィス家具の選定

レイアウトが決まればオフィス家具を選びます。

  • 今使っているもので持っていけるもの
  • 廃棄する家具
  • 新しく購入する家具
  • リースで済ませる家具、OA機器

などをリストアップしていきます。

オフィス家具は木製のもの以外は産業廃棄物になりますので、専門の業者の選定もしなければなりません。

これらの準備はレイアウトが決まってから1ヶ月くらいでしておきたいところです。

引越し業者への見積もり、費用の確認

新オフィスも決まり、レイアウトや運ぶものも決まったところで、引越し業者の選定に入ります。

なるべく複数の業者に見積もりを出し、価格だけでなくどんなサービスがあるのかということも考慮して業者を選びましょう。

例えば、面倒な産業廃棄物の処分も同時にやってくれたり、不要な家具の買取をしてくれる業者は助かりますね。

全てを別々の業者に依頼すると非常に作業が煩雑になって面倒なので、一括して依頼できるところがあると移転も楽になるでしょう。

引越し作業の2ヶ月くらい前までには業者を決めておきたいところです。

スケジュールの周知など社内での引越し準備の進め方

大体の移転スケジュールを考えることができたら、社内、社外へ周知してきます。これも大事な準備の一つです。

移転スケジュールの作成

事前準備で考えたことを基にして、移転スケジュールを作成します。社員全員で共有するためです。

  • 部署ごとに何をする必要があるか
  • 個人でやるべきこと

これを明確にするために細かいスケジュールを立てていきましょう。

移転が決まり、解約予告を出した時点で社内に説明します。

取引先への連絡

取引先にはそんなに早くお知らせしなくても大丈夫です。移転の1〜2ヶ月くらい前に告知できれば十分でしょう。

印刷物の発注

住所や電話番号が変わると思いますので、封筒や名刺などの印刷物も全て変更が入ります。

取引先に告知するのと同じくらいに発注を済ませておきましょう。

細かな引越し作業の分担

スケジュールは周知してありますので、実際の作業分担を細かく決めておくことも必要です。

  • 引越し業者が行うことと社員が行うことの分担
  • 個人でやっておくべきこと(データのバックアップなど)
  • 個人のものの梱包作業

梱包資材は引越しの1ヶ月くらい前には送られてくるので、普段使っていないものからどんどん詰めておきます。

引越し当日の作業も、誰が何をやるのかきちんと決めておいてください。

各種届出も忘れずに

旧オフィスの所在地、新オフィスの所在地でそれぞれ様々な届け出が必要になってきます。

  • 法務局(登記の手続き)
  • 税務署
  • 年金事務所
  • 労働基準監督署
  • ハローワーク
  • 郵便局

など、どこに何をいつまでに出せばいいのか、一覧にしておくことをおすすめします。

最後にチェックしてみよう!準備項目の洗い出し

移転を決めたら、半年以上かけて準備を進めていかなくてはいけないので、実際の作業に入るまでに事前準備をしっかりしておくことがその後の作業の良し悪しを決めるといっても過言ではありません。

行き当たりばったりで作業を始めてもうまくいきませんので、移転をしたいと思ったところからしっかりと事前準備をしていきましょう。

  • 移転の目的を明確にする
  • 移転する時期を決める
  • 賃貸契約書を確認する
  • 資金の計画を立てる
  • 物件を探す
  • 移転スケジュールを立てる
  • 自分たちでやるべきことを洗い出す
  • 業者の選定などを行う

大まかですが、このような準備が必要だということを頭に入れて、計画を立ててみてください。

オフィス移転は大変!余裕を持った事前準備が大事

規模が大きくなるほど移転作業は大変になります。余裕を持って計画を立てないとバタバタしてしまって、思った通りに進まない!ということが出てくるかもしれません。

社内全体が、「オフィスの移転にはこのような作業が必要なのだ」ということを知っているだけでも作業の進み具合は違ってきます。ぜひ準備段階から全員参加で、当事者意識を持ってもらうようにしてください。

事前準備さえしっかりできていれば、いざ作業が始まってもつまづくことが少なくなります。みんなで協力してオフィス移転を成功させましょう。

関連記事

pagetop