働きやすいオフィスレイアウトはデザインのコンセプトが重要!
働きやすく快適なオフィスレイアウトを考えようとすると、いろいろな意見が出てきて迷うことがあると思います。
そんな時には具体的なデザインを考える前に、まずはコンセプトを明確にする必要があるのです。
コンセプトさえきちんと決まってしまえばそれに沿ってデザインを選んでいけばいいので、迷うことが少なくなるからです。
では理想のオフィスレイアウトのデザインのコンセプトはどのように考えればいいのか、ということについてお話しします。
明確なコンセプトがあると社員の士気も高まりますし、会社のイメージもよくなるなどいいことづくめ!ブランド力を高めることにもつながります。
オフィスレイアウトのデザインコンセプトは会社そのもの
オフィスレイアウトを考える上でなぜデザインコンセプトが大切なのか、それはオフィスが会社そのものだからです。
人はオフィスを見て「この会社はこういう会社なんだな」と自分なりのイメージを持つわけですよね。
だから適当に考えてはダメなのです。
自分を表現するために適当な服を選ばないように、会社を体現するデザインは明確なコンセプトを持っていることが大切なのです。
オフィスデザインのコンセプトを考えることの重要性
オフィスデザインのコンセプトは、会社の顔としてのイメージだけでなく、中で働く社員のモチベーションにも関わるのです。
どんな会社でどんな仕事がしたいのか、会社全体でこんな風に成長していきたい。その思いを形にしたのがデザインコンセプトです。
会社の想いを伝えること
オフィスのレイアウトはおしゃれで洗練されていればいい、というような単純なものではありません。
企業としての姿勢や思いを体現するのがデザインですから、
- 安心感を与えたい
- おもてなしの心を伝えたい
- 社員にここで働くことを誇りに感じて欲しい
そんな思いをデザインに反映させていくのです。
それが結果として、ホテルのような高級感のあるデザインになるかもしれないし、アットホームな雰囲気の温かいオフィスになるのかもしれない。
どんな思いがデザインに込められているのか、というところが大事なのです。
ブランド力を高める
コンセプトをはっきりさせることによって、「この会社はこういう会社だ」というイメージが、社内のみならず対外的にも広まっていきます。
それが結果として、企業のブランド力を高めることになるのです。
他社との差別化を図れる
企業の理念などは抽象的で伝わりにくいこともありますが、オフィスのデザインコンセプトはそのまま視覚的に伝わります。
ですから他者との差別化をはかるのも容易になります。オフィスそのものが広告塔になるのです。
社員の満足度が上がる
やっぱりおしゃれなオフィスで働くというのは社員にとって嬉しいもの。
こんなところで働くことができるんだという満足感はやる気に直結します。
働き改革もできる
例えばごちゃごちゃと荷物が多く、通路も狭くて動きにくいというオフィスはとてもストレスが溜まると思います。
個人のスペースが限られていて休憩する場所もないようなオフィスだと、疲れもたまって仕事の効率も悪くなるでしょう。
動線がスムーズになり、リフレッシュスペースなどを設置することで社員同士のコミュニケーションが活発になれば、風通しの良い環境を作ることができます。
それによって社員が働きやすいと感じれば、効率的に仕事をこなし、無駄な残業が減るなどの改革にも繋がっていくでしょう。
統一感のあるオフィスになる
コンセプトが明確になっていれば、インテリアなどもイメージを統一していれていくので、ブレのないオフィスデザインとなります。
しかしコンセプトに合わせてインテリアや内装を決めていけば迷うことはありません。
費用の軽減にもつながる
オフィスデザインはデザイン事務所などに依頼して作成しますが、デザイナーに丸投げしてしまうのはおすすめできません。
細かいところは相談するとしても、自社のオフィスレイアウトのコンセプトくらいは自分たちで考えたいものです。
オフィスレイアウトのデザインのコンセプトを明確する方法
では具体的にどうやってオフィスデザインのコンセプトを作っていけばいいのか、その方法について考えてみましょう。
ポイントは、
- どのようなオフィスにしたいのかイメージを明確にする
- 今のオフィスの問題点の洗い出し
の2点です。
ここから、実際のイメージを広げていきます。
まずは実際に働いている社員に聞き取りなどをして、どんなオフィスデザインなら働きやすく、かつ、会社に誇りを持てるようになるのかというイメージをまとめていきましょう。
今のオフィスの課題を考える
移転と同時のこともあるし、今のオフィスの使い勝手が悪いからデザインを変えたいという場合もあるでしょう。
何れにしても新しくデザインし直したいといういことは、今のオフィスに何らかの問題があるからです。
どのような点が問題なのか、社員はどのようなオフィスを望んでいるのか、現状の課題を洗い出しましょう。
社員が納得できるコンセプトにする
課題を把握した上で、「このようなオフィスデザインにしよう!」というコンセプトを決めていきます。
自分が納得したデザインコンセプトなら、会社に愛着も湧くし、帰属意識も芽生えます。
この会社で頑張ろう!と思ってもらうためにも、できるだけ多くの社員が納得する形で決めていくことが大切です。
コーポレートカラーを取り入れる
会社のイメージカラー(=コーポレートカラー)というものがあると思います。
色を見ただけでその会社がイメージできるので、デザインの中心となる色を決めるときにコーポレートカラーを取り入れるところは多いです。
コンセプトに近い色で統一する
もしコーポレートカラーが決まっていないという場合には、会社の理念やデザインのコンセプトに近い色を使いましょう。
色には心理学的な意味があります。例えば、それぞれの色は以下のようなイメージを持っています。
色 | イメージ |
---|---|
赤 | 活発、明るい、エネルギッシュ、活動的、温かみ |
青 | 清潔感、誠実、知的、クール |
緑 | 自然、癒し、健康、安全、平和、生命力 |
オレンジ | 元気、親しみやすい、健康、エネルギッシュ |
黄色 | 華やか、陽気、ポジティブ、楽しい |
ピンク | ソフト、優しい、エレガント |
紫 | 神聖、知的、美しい、優雅、華麗 |
グレー | クール、都会的、安定感、知的、上品 |
白 | 清潔感、透明感、潔白、明るい、新しい |
黒 | クール、シンプル、上品、高級感、大人っぽい |
どんなコンセプトにするかによって、メインとなる色を決めていきましょう。
高級感のあるデザインにする
シンプルでモダンなデザインにすると高級感あふれるオフィスになります。
- 会社の安定性をアピールしたい
- 上質な空間でおもてなしをしたい
というときには、ホテルのロビーのような落ち着いた空間を演出したいですね。
開放的な空間を作る
明るく開放的な空間は社員が健康的に働けるオフィスになるでしょう。
あまり背の高い棚などをおかずに、全体的に低めのものを設置することで空間を広く取ることができます。
オープンな雰囲気のオフィスにする
社員同士の風通しがよく、年齢や役職にとらわれずに自由に働けるというコンセプトもありますね。
その場合はフリーアドレス制にしたり、パーティションなどで区切らずに周りを見渡せるようなレイアウトにするといいでしょう。
クリエイティブな作業に適したオフィスを作る
一人一人が集中して仕事ができる、「プライバシー」「個」を大事にしたいという場合は、一つ一つパーティションで区切ったデスクや、デザインの仕事などがしやすい広めのデスクにするというのもいいですね。
業務の効率を考えるのが最重要
当然ですが、会社によって業務内容は違いますし、部署によってもやっていることが違いますよよね。
社員の希望を考慮しつつ、社員にどのように仕事をして欲しいのかということも考えてコンセプトを決定する必要があるでしょう。
会社は仕事をするところですから、イメージやブランディングももちろん大切ですが、業務の効率が最も大切です。
オフィスレイアウトのデザインは働き方そのもの
デザインというと「おしゃれ」かどうかばかりに目がいってしまいますが、そこにコンセプトを持たせることで会社の思い、理念を体現できるオフィスになるのです。
毎日働く場所に思いが込められているとしたら、そこは社員の思い、理想、目標を実現する場所でもあるのです。
つまり、オフィスレイアウトのデザインコンセプトを考えるということは、働き方そのものを考えるということなのです。