レンタルオフィスと賃貸オフィスの違いと特徴!どちらを利用すべきか
レンタルオフィスと賃貸オフィス。どちらも「オフィスを借りる」という意味では、あまり違いがなさそうですが、どちらも違った特徴を持ち、企業によっては向き・不向きもあります。
かつては「自宅兼事務所」または「賃貸オフィス」というのが一般的でした。レンタルオフィスは近年では普及している数が増え、現代のニーズに合致しているのを感じます。
しかし、どちらにするべきかで悩んでいるのであれば、双方の特徴を知り、どちらが自分の企業に向いているのかをきちんと見極める必要があるでしょう。
今回は、レンタルオフィスと賃貸オフィスの違いと特徴について、詳しくご紹介していきますので、是非この記事を参考にしてみてください。
レンタルオフィスの特徴とメリット・デメリット
まずはじめに、レンタルオフィスについて詳しくご紹介したいと思います。
レンタルオフィスとは、普通のオフィスビルをの内装を細かく区切って貸し出している物件のことを言います。受付サービスや書類作成代行、家具などが揃っているオフィスのことです。
そんなレンタルオフィスには、以下のような特徴があります。
初期投資が抑えられる
殆どのレンタルオフィスが、入居時に支払う補償金は1~3ヵ月程度となっており、通常の賃貸オフィスが6ヵ月~12ヵ月分の保証金が必要であることから、初期投資がかなり抑えられることがわかります。
また、レンタルオフィスは家具なども既に揃っているので、その分の費用も削減することができるのです。
光ファイバーがついているオフィスもあり、水道光熱費も賃料に含まれているため、別途支払う必要がないのもレンタルオフィスの特徴であり、メリットだといえるでしょう。
短期利用が可能である
短期利用が可能で、基本的には3ヵ月~相談可であるところが多く、レンタルオフィスの中には、1ヵ月という短い期間からでも借りることができるサービスもあります。
新企画で行うプロジェクトなど、一定期間で行う業務にはこういったサービスが最適です。
新設の企業でも一等地高層ビルへ入居できる
一等地に立ち並ぶオフィスビルに入居するテナントは、上場企業や有名な企業が殆どで、新設の会社や個人事業者が単独で入居するのは極めて難しいでしょう。
しかし、レンタルオフィスは、普通のオフィスビルの1フロア、または1棟をレンタルオフィス会社が借り上げ、サービス付きで貸し出す方式であり、1名利用の部屋から借りることができます。
そのため、新設の会社や個人事業者でも、一等地に立ち並ぶビルを持つことができるのです。
必要最低限の広さで利用できる
レンタルオフィスはレンタルオフィス会社が一括して運営しているので、ミーティング室や会議室は別室に設けられています。
必要な時だけ利用できるので、必要最低限の執務スペースの広さがあれば十分なのです。
坪単価で換算すると割高である
必要最低限の広さだけを借りるレンタルオフィスに坪単価平均相場を当てはめると、非常に高くなってしまうのです。
一見メリットが多いようにも感じますが、事業展開などによっては向いていないこともあるので、注意が必要です。
上記以外の特徴の他にも、
- 水道工熱費が賃料に含まれている
- 電話代行や秘書代行などのサービス利用で事務コストが抑えられる
- 原状回復費用がかからない
- トイレが男女別になっている
などといった特徴がありますが、基本的に面積当たりの賃料が高いため、少人数での利用に適しているといえます。
新しいプロジェクトを立ち上げる時などに、短期間で借りるような使い方をする企業も多いようです。
同じ賃料でも、グレードの高いビルが借りられるので、ビルの信用力を大事にする企業には向いているでしょう。
賃貸オフィスの特徴とレンタルオフィスとの比較
次に、通常の賃貸オフィスの特徴について、レンタルオフィスと比較しながらご紹介していきます。
初期費用が高く、水道光熱費も別途かかる
保証金等がかからないレンタルオフィスに比べ、賃貸オフィスは初期費用が高くなります。
そして、レンタルオフィスとは違い、月々の光熱費も賃料には含まれていないので、ランニングコストもかかりますが、長期的に利用するのであれば、単価は賃貸オフィスの方が安くなりなす。
家具などは全て自分で用意する
通常の賃貸オフィスは、レンタルオフィスとは異なり、家具などはついてきません。そのため、内装に必要な家具などはすべて自身で用意しなければならないのでコストがかかります。
ミーティング室や会議室が別途設けられているというサービスもないので、そういった環境も考慮しなければなりません。
面積が広い
通常の賃貸オフィスは、レンタルオフィスと同じ賃料であっても、広い面積のオフィスを借りることができます。
執務スペースを広めにとって開放的に仕事をしたい会社や、在庫のある会社などには賃貸オフィスがおすすめです。
レイアウト・オフィスデザインを自由に決められる
レンタルオフィスの場合は、レイアウト・オフィスデザインが既に決まったものになりますが、賃貸オフィスの場合、レイアウト・オフィスデザインを自分達で行うことができます。
自由度が高く、企業の色を出しやすいのも特徴です。
2年契約からが基本で、途中解約は可
賃貸オフィスは基本的に、レンタルオフィスのように短期で契約することはできません。
途中解約をするにしても、初期費用が高いため大きな損失になってしまいます。そのため、短期間だけオフィスを利用したいような場合には、賃貸オフィスは不向きだといえるでしょう。
上記の他に、
- セキュリティが高い場合があり安心
- 原状回復費用がかかる
- 面積が20坪以下は男女共用トイレが多い
- 取引先や金融機関からの信頼度が高い
といった特徴があります。
【まとめ】レンタルオフィスと賃貸オフィス、結局どちらがいいのか?
レンタルオフィスと賃貸オフィスには、それぞれに多くのメリットがありますが、結局どちらが良いのでしょうか?きちんと整理してみましょう。
- レンタルオフィスが向いている企業
-
- 新企画プロジェクトなどで、本体とは別に短期間だけオフィスを利用したい
- 5人以下の小さな会社である
- 駆け出しの会社なので、初期費用をとにかく抑えたい
- 賃貸オフィスが向いている企業
-
- 会社で在庫を抱えており、広いスペースが必要
- 従業員が5名以上いる
- レイアウトやオフィスデザインにこだわりたい
それぞれにメリット・デメリットはあるものの、会社を大きく成長させていくことを考えるのであれば、はじめはレンタルオフィスでも良いかもしれませんが、会社が成長してきたら、後々は賃貸オフィスに移行していくことになるでしょう。
レンタルオフィスで初期費用を抑えたとしても、1年も利用すれば、賃貸オフィスでかかるコストを追い越してしまうのです。レンタルオフィスの利用は、1年までを目安に考えるのが賢明でしょう。
どちらの方が良いということは一概には言えないところですが、先々の企業の成長を考えるのであれば、賃貸オフィスを利用することをおすすめします。
事務所というのは企業の顔でもあるため、賃貸オフィスを利用することで、取引先や銀行からの信用力が上がります。
レンタルオフィスと賃貸オフィス、どちらの方がメリットがあるのかは事業展開などによって左右されますので、しっかりと計画的に判断して決めましょう。