オフィス家具はリースと購入、どちらが得?メリットとデメリット
オフィスの家具を新調しようとする時、購入した方が得なのか、それともリースの方が安くなるのか、少しでも経費を節約するために検討している企業も多いと思います。
どちらが得になるのか、それぞれのメリットとデメリットについてご紹介します。
耐用年数などを考えると買った方が得なのか、それとも初期費用を抑えるためにリースにした方が得なのか、オフィスでの家具の使い方などによっても違ってきます。
オフィス家具は仕事の効率にも関わるので安ければいいというものでもありません。費用対効果があって質の良いものを手に入れるための方法を考えてみましょう。
好みのものが選べる、オフィス家具を購入するメリット
オフィス家具を購入するメリットは5つあります。
1.オフィスのコンセプトに合ったものが選べる
高くても、「この家具で揃えたい!」と思うようなデザイン、機能性を兼ね備えたものが選べるというのは最大のメリットではないでしょうか。
リースやレンタルですとあるものの中からしか選べませんが、購入するなら納得がいくまで探してこだわりのある家具を選ぶことができます。
2.長く使える
家具には耐用年数がありますが、質の高いものを購入して丁寧にメンテナンスしながら使えば、リースよりも長く使うことはもちろん可能です。
新品を買えばそれなりに長く使えるでしょう。
3.会社の資産になる
購入するのですから、もちろん会社の資産になります。
リースだとどんなに気に入って使っていても、リース期間が過ぎれば返さなくてはなりませんが、購入ならその必要はありません。
最初に高いお金を払ったとしても、長く使えれば結果としては割安になることも考えられます。
また、資産ですから不要になった時には売ることもできます。廃棄をしようが売って収入にしようが、会社の資産だから自由ということですね。
4.手を加えてもOK
気に入ったデザインでもさらに工夫して使いたいという場合、購入した家具なら色を変えたり、何か付け加えたり、好きなように加工することができるのです。
5.中古品で費用を抑える
購入するのは何も新品とは限りません。誰かが一度使ったものなら中古品。
少しでも費用を抑えることができます。
やっぱり高い?オフィス家具を購入するデメリット
オフィス家具を購入するとなると、どんなに安いものを選んでもそれなりに費用はかかってきます。
デメリットとしては、次のようなことが考えられるでしょう。
1.費用が高額になる
初期費用はそれなりにかかります。オフィスが広くて従業員も多いほど、購入費は高額になるでしょう。
全部新調するとかなり高くなってしまいますね。
2.メンテナンスが必要
借り物ではないので、自分たちでメンテナンスをしながら使っていく必要があります。
壊れてしまって買い換えるとなると、さらに費用がかさむことも。
メンテナンス費用なども考えて購入する必要があるでしょう。
3.買い足すときに欠品になっていることがある
とても気に入って買ったのだけれど、一部を買い替えたり、不足が出て買い足したりするときに、欠品している可能性もあります。
そうならないように、あまり個性的ではない、無難なものを選んでおくというのも一つの方法です。
有名なメーカーの人気のあるシリーズだったらロングセラーになっているものもあるので、そういったものを選べば安心かもしれません。
4.処分にお金がかかる
メンテナンスをしていても古くなって処分する必要のあるものが出てくるでしょう。
処分するほど傷む前に、売ってしまうという方法を検討することも必要かもしれません。
それならばわずかでも収入になって買い替え費用に充てることもできるでしょう。
5.税務処理が面倒
オフィス家具には耐用年数というものがあるので、経費として計上するときに減価償却の計算をしなくてはなりません。
経理担当者からすると、税務処理がやや面倒かもしれないです。
リースの方が得?借りることのメリット
リースとは毎月費用を払いながら、一定期間家具を借りることができるというシステムです。メリットしては5つ考えられます。
1.初期費用を抑えることができる
やはり、初期費用を抑えることができるというのは最大のメリットでしょう。
特に事業を始めたばかりの頃は、削れる費用は削って資金に余裕を持っておきたいところです。
2.予算を立てやすい
毎月のリース料金は決まっていますから、予算などを考えやすいというのもメリットでしょう。
事業が軌道に乗って余裕が出てくれば、リース期間終了後に家具を買い足すこともできるわけで、資金の計画が立てやすいというのがリースのメリットです。
3.模様替えがしやすい
オフィスの模様替えをしたいと思ったとき、購入品だと動かすのに限度があります。また、人が増えたらその都度買い足さなくてはいけないものもあります。
しかしリース品なら必要な分を足すのも簡単ですし、新しいものに借り換えるなど対応が柔軟にできます。
4.リース費を経費として計上できる
家具は購入すると固定資産となるので耐用年数に応じて減価償却しなければいけません。
固定資産税等は所有権を持っているリース会社が払っています。
経費となれば利益から差し引くことができるので、節税にもなりますね。
5.動産保険がついている
リース契約では、動産保険がついていることが一般的なので、不可抗力で故障してしまった時など修理費を補填してもらえます。
オフィス家具をリースで使うことのデメリット
安く済んで経費にもなるリースの方が得に見えますが、デメリットについても考えておいてください。
1.審査がある
一般的にリース契約をするには審査が必要です。
ただ、融資を受けるような審査ほど厳しくはないので、大きなデメリットにはならないかもしれません。
2.希望のものがすぐに借りられない可能性
リースは基本的に今あるものの中から選びます。
リクエストをすれば購入してもらいそれをリースすることはできますが、これが使いたかったのに、と思ったものがスムーズに借りられない可能性はあります。
3.途中解約ができない
リース契約は耐用年数に応じて期間が決まっているので、基本的に途中解約はできません。
もし途中で解約する場合には、残りの期間の料金を支払う必要があります。
4.所有権を持てない
どれほど長い期間丁寧に使ったとしても、所有権はリース会社にあります。
そのオフィス家具を自社で所有することはできないのです。
もし続けて使いたい時には再度リース契約を結ぶことになります。
5.原状回復義務がある
借りたものは借りた時の状態で返却する必要があります。これはオフィスと同じですね。
もし破損した場合などの修理費も、本来は借りた方が持つものです。
6.長期的に使うなら損することも
短期間リースするなら、購入するよりも確実にコストを抑えることができます。
しかし長期間使うとなるとそうとも言い切れません。リース料の中には、
- 固定資産税
- 保険料
- 利子
- 手数料
などが含まれているので、長期にわたってそれらを支払うとなると、結果的に割高になる可能性もあるのです。
しかも途中で解約したら、残りのリース料に加えて違約金を取られるケースもあります。
リースとレンタルの違いを知っておこう
ちなみに、リースとレンタルというのは何が違うのか、ということについてもお話ししておきます。
どちらも「借りる」という点では同じです。
- レンタル:比較的短い期間、途中解約OK
- リース:長期間のものが多い、途中解約できない
という違いが見られます。
結局どちらがお得なのか?購入とリースをうまく組み合わせよう
購入とリースどちらがお得なのか、それは会社の規模や使うものによって変わってくるというのが答えです。
初期費用を抑えたい小さな会社はリースがお得
とにかく今は費用を抑えたいと思うなら、やはりリースの方がいいかもしれません。
ただし、何を借りて、何を購入するのかの見極めは大事です。
リースが途中で解約できないことを忘れてはいけません。
長く使うものは購入が得
あまり壊れずに長く使えるもの、リース期間を終えても使えそうなものは買ってしまった方が安上がりになります。
うまく組み合わせよう
全部購入、もしくは全部リースというのは現実的ではないでしょう。両方うまく組み合わせれば良いのです。
例えばコピー機なんてどんどん進化していくものを、あえて買う必要はないですね。
どの組み合わせなら費用を抑えてお得になるか、よくよく検討することが必要です。
メリットとデメリット、両方考えてお得に利用しよう
購入とリース、それぞれにメリットとデメリットがありますので、一概にどちらがいいとは決められません。
ただ、会社の規模が小さいうちはリースの方が割安感がありますし、節税にもなります。
最初はリースを中心にしておき、資金に余裕が出てきたら少しずつ購入していくというのが現実的ではないでしょうか。