オフィス移転時の引越し業者の選び方。費用だけで選ぶと失敗する!
多大な費用と労力のかかるオフィスの移転。少しでも引越し費用を安く抑えたい、と担当者なら誰しも思うことでしょう。
しかし、一般住宅の引越しと同じで、費用だけで業者を選んでしまうと失敗した、と後悔するかもしれません。
どのようなサービスを提供してくれるのか、スピーディにこちらの要望に応えてくれるのか、総合的に判断する必要があります。
そこで今回は、オフィス移転時に依頼する引越し業者の選び方のポイントについてまとめました。初めてでどこの業者がいいか迷っている方は是非参考にしてください。
オフィスの移転で引越し業者を選ぶ11のポイント
オフィスの移転作業は普通の家庭の引越しとは訳が違います。
料金が安ければいいわけではないので、移転作業をスムーズに進めるためにもきちんとした業者を選ばないといけません。
しかし「いい引越し業者」とはどのような業者なのかがわかりにくいので、選ぶためのポイントをまとめました。
1.オフィス移転作業で何を重視するのかを決める
まず、自分たちが移転作業で何を重視するのか、業者に対してどのようなことを求めるのか、そこを明確しにしないとたくさんある業者の中から最適な業者を選ぶことができません。
- オフィスのレイアウトも考えてほしい
- オフィス家具も一新したい
- 古い家具の処分も一緒にしてほしい
- ネットワークの整備などもしてほしい
など、物を運ぶという作業以外にどのようなことを求めたいのか、条件をピックアップしてみてください。
その中から自分たちが何を最も重視するのか、優先順位を決めておきます。
業者もそれぞれ得意分野がありますから、求める条件を決めておくと理想の業者を見つけやすくなるのです。
2.オフィス移転を専門にしているかどうか
普通の住宅の引越しとオフィスの引越しでは、扱うもの量と性質が劇的に違います。企業には機密情報もありますし、OA機器などの精密機械も数多くあります。
ですからオフィスの引越しを専門に行なっている業者が理想です。
また、オフィスの引越しをどのくらい手がけているかなどこれまでの実績なども確認し、
- どのくらいの規模のオフィスの引越しを請け負っているのか
- どのような環境のオフィスの移転を手がけてきたのか
など、できるだけ詳しく調べてください。
それが自社の規模や立地などと共通点が多いほど、自社に適した引越し業者となります。
3.どのくらいの規模を得意としているか
上記でも少し触れましたが、どのくらいの規模のオフィスの引越しを手がけてきたのかという実績はとても大切です。
自社の規模が100名くらいなのに、小さな引越しばかり手がけているところにお願いしても、スムーズに作業が進まないかもしれません。
オフィスの規模によって作業工程は全く違ってきますので、引越し業者の得意な規模と自社の規模があっていることが理想です。
4.搬入、搬出計画を立てる能力が高いか
オフィスの引越しはとにかく運ぶ荷物が多いため、何をどう搬出するか、そして新しいオフィスにどのようのに収めていくか、その運送計画をどう立案するかによって作業の進み具合が変わってきます。
これは従業員側ではわからないことなので、最適な搬出・搬入計画を立ててもらうことが必要になるのです。
これまでの実績から、どのようにして計画を立てていくのかということも依頼前に聞いておきたいところです。
「このようなオフィスであればこうして計画を立てます」という雛形が色々揃っている業者だと安心ですね。
5.オフィスのレイアウト力はあるか
新しいオフィスのレイアウトは非常に大切ですね。
デザインやレイアウトを専門の業者に頼むパターンもありますが、レイアウトプランから内装工事まで一括でやってもらうとあちこちとやりとりしなくて済むので移転作業が楽になります。
6.電気工事に強いか
オフィスは移転したその日から業務が開始できないと困ります。
今やパソコンがないと仕事になりませんから、オフィスネットワークの電気工事に強いかどうかということも非常に大事なポイントになります。
いざ仕事を始めようと思ったら
- インターネットが繋がらない
- 電話も繋がらない
こんなトラブルがあったら業務がストップしてしまいます。
物を運ぶと同時にセットアップまでしっかりやってもらえると非常に助かります。
7.その料金に何が含まれているのかを確認する
この業者安い!と、ぱっと見の金額だけで決めないことです。
その料金に、どのような作業が含まれているのかをよく確認しないと、やってほしいことをやってもらえないというトラブルにもなります。
物を運ぶ作業だけでなく、
- 新オフィスのレイアウト作成
- 内装工事
- 電気・ネットワークの工事
- オフィス家具やOA機器の購入
- 不用品の処分、買取
- 旧オフィスの原状回復工事
- 移転に伴う諸届
- 印刷物の作成
など、移転に伴い発生する作業が多く含まれていると非常に楽になりますね。
ですから料金を見るときにはできるだけ詳細な項目を出してもらってください。
詳細がわかれば、例えば「これは自社でできるからカットしてもらえるか」などの交渉も可能です。
8.問題解決をサポートしてくれる能力があるか
移転作業を進めるにあたり、どうしても予定通りに進まないことが出てくるでしょう。そのときに、一緒に問題解決に協力してくれるような業者だと安心です。
これまでの実績を見て、トラブルが起きたときにどのような対応をしているのか、きめ細かい対応ができているか、などを確認してください。
9.どのようなアフターフォロー、サポート体制があるか
移転が計画通りに進み、引っ越し作業が終わったらさようなら、では困ります。
- 開梱後の段ボールを回収してくれるか
- 不具合が出たら対応してくれるか
- 内装工事に欠陥が見つかったらきちんと対処してくれるか
など、アフターフォローがどうなっているか、どこまで面倒を見てくれるのかということをあらかじめ確認しておくことはとても大切です。
10.買取もしてくれる業者がおすすめ
引越しをすると不要になるオフィス家具が出てきます。
木製以外のものは産業廃棄物になりますから専門の業者に依頼して処分をしてもらわないといけませんが、まだ使えるものは「売る」という方法もあります。
廃棄以外に買取をしてくれる業者だと、その分コストカットに繋がりますからありがたいですよね。
11.必ず複数の業者に見積もりを依頼する
業者を決めるときには、一社だけでなく必ず複数の業者に見積もりを依頼しましょう。
料金だけでなく、上記で説明したようなポイントを踏まえて、自分たちのが求める条件を備えているかどうかをよく吟味してください。
- 金額
- 料金に含まれている作業
- アフターフォロー
これを徹底的に比較して、自社に最適な引越し業者を選びましょう。
料金を比べるなら見積もりサイトなどを利用してみる
料金をざっと比べるならば見積もりサイトが便利です。
一括して見積もりを取ることができますので、予算内でできそうな業者をピックアップし、その中から実績、作業内容などをよく吟味していくと良いでしょう。
一度に見比べると大体の相場もわかりますので、法外な金額を提示されるなどのトラブルも防げます。
オフィスの移転、コストを削減できる時期は
オフィスの移転作業にかかる料金は一年中同じではありません。一般の引越しと同じく繁忙期と閑散期がありますおで、少しでもコストを下げたいのであれば閑散期を狙います。
一般的には3月、5月、10月前後がオフィス移転の繁忙期とされています。ですからその時期を避け、夏頃に引越しをするのが料金的にはベストです。
引越しで何をしてほしいのかを明確にしてから業者を選ぼう
業者に何をしてほしいのか、自社でできることは何か、そこを明確にしておくことで最適な業者を選びやすくなりますし、コストを削減することにも繋がります。
時間もお金もかかるオフィスの移転作業ですが、計画が始まると時間的な猶予もあまりありません。
バタバタして適当な業者にしてしまったということのないように、移転が決まったと同時に業者の選び方もよく考えておいてください。